#2 ベタな出会い

おひとり様を謳歌

こんにちは、ピン子です。

今から16年前の27歳の頃のお話です。(※登場人物は全て仮名です。)

美容関係の仕事に就き、年収は約600万。

実家暮らしでしたので、家に生活費を入れても残るお金で十分困らない生活をしていました。

欲しいものはだいたい買えましたし、食べたい物も食べられる。

彼氏もいれば良いけど、いたらいたで面倒なことも多い。

マンションでも買って自由気ままに生きるのがいいかも?と考えていたある日、高校からの親友玲子から電話がありました。

これが不幸祭りへの第一歩です。

 

色んな意味で運命

結婚式の二次会のお誘いでした。

なんでも、玲子は新郎側の友人らしく、二次会には行きたいけど一人で参加するのが嫌だそうです。

「えっと、新郎新婦に何の関係もない私が参加するってどうなん?」

「いや、新郎は会ったことあるよ。大学ン時、梅田で偶然会ってピン子に紹介したことあるけど覚えてない?」

「…顔も思い出せませんけど。」

「見たら絶対思い出すって。言っておくから一緒に行こう!いい出会いないかな~?フフッ。」

「結局ソレが目的ね。まあいいや、行こうか。」

と軽い気持ちで参加することにした二次会で、運命の彼?と出会うことになりました。

 

恋はかけ引き

当日、二次会にはめずらしく円卓で、席次表まで渡されました。

自分の席に目を向けると、二人の爽やかめな男性がすでに着席していました。

私の肩を嬉しそうにパシパシ叩く玲子。笑

落ち着いて見えるけど、年上かな?ネイビーのスーツ、着なれているな~などと考えながら、ちょっと緊張して席に向かいました。

「あ、ここですか?どうも。」

と未来の夫、雅があっさり話かけてきました。

ビビビッも無ければ、何かの予感もありません。

そして隣の玲子はというと…言うまでもなく前のめり。

同席の男性があと二人いたのですが、会社の急なトラブルで来られなくなったそうです。

テーブル席対抗のゲームも多く、すぐに距離が縮まりました。

帰る頃には世間話で盛り上がるほどになっていましたが、「遅い時間やから」と三次会に誘ってこなかったあたりがスマートで、今日の写真を送らせてと言われたので連絡先だけ交換しました。

「この後もう1軒行こう!」「連絡先教えて。」とストレートに言われていたら私は連絡先も交換せず帰っていたかもしれません。

軽いノリもしんどいし、20代後半でがっついていると思われたくありませんでした。

今思えばつまらないプライドですね。

 

人生楽しい瞬間

雅さんは彼女いるのかなぁ?いるよねー。と考えながら連絡を待っていたら

『近いうちに食事に誘っても良いですか?』とlineがきました。

今度はストレートです。

嬉しくてガッツポーズしてしまいました。笑

玲子は狙っていたもう一人の男性から

「『楽しかったですね。また皆で飲みに行きましょう!』って二次会の画像が送られてきた。社交辞令やんなー !」

と撃沈していました。

余談ですが、玲子は次に参加した結婚式の二次会で出会った彼と結婚し、現在は二児の母となって育児奮闘中です。