大事な息子、雅ちゃん
こんにちは。ピン子です。
結婚して3か月ほどして、働こうと思っていることを姑に報告しました。
元々働いていた会社は出張が多く、昼夜逆転の生活をしている雅と休みも違うので、結婚を機に辞めました。
お互い寝顔しか見ない生活に、明るい未来が想像できなかったからです。
雅と話し合い、お昼には終われる仕事を探そうかなと考えていました。
するとお義母さんは
「雅ちゃんはピン子が働かなあかんほどの稼ぎちゃうやろ？お父さんにも早く孫の顔見たいから給料はしっかり出したってって言ってあるねんけど。」
とお怒りぎみ。
自分の息子はちゃん付けで、嫁は呼び捨てというところからその扱いがよく分かります。
何で姑の許可がいるねん。
と思いつつ、働くことは収入の為だけじゃないこと、子供ができたらすぐに辞めることを約束をし、何とかパートで働くことに納得してもらいました。
事件勃発
この頃の話は10年以上前のことになりますが、今思い出しても平静ではいられないほどの気持ちになります。
当時私の祖母が病気で、いつ病院に呼ばれるか分からないぐらいの状況でした。
ある日姑から電話で
「耳鳴りが酷くてしんどいわ～。」と電話がありました。
「毎日あっちこっち長々電話かけすぎやろ。」と言ってやりたいぐらいでしたが、様子を聞くとすでに病院にも行っていて、普段通りの生活もできるとのことでした。
ただの愚痴かと思いましたが食事の用意ぐらいはと、冷蔵庫にある物でおかずを何品か作り、雅の出勤時に持って行ってもらいました。
お義父さんを迎えに実家へ寄るからです。
そして翌日私は仕事に行き、さらにその翌日は買い物にでかけました。
病気の祖母の家が車で8時間ほどの距離でしたので、もしもに備えて礼服を用意しておくよう父から言われていたのです。
帰ったタイミングで姑からの電話が鳴りました。
おかずのお礼かな(遅いけど)と思って出ると
「今日休みやったんちゃうん⁉」と怒鳴り声です。
「休みですが…」
「私がしんどいて言うてんのに何で飛んで来ーへんねん！」
「すみません。悪くなったんですか？」
「変わってへんわ！あんたは自分の立場もわきまえずに何しとったんや‼言うてんねん。」
私の立場？
おかずのお礼は？
耳鳴りの原因は自分やろ！
ふつふつと怒りがこみ上げてきました。
それでも冷静に祖母の状況と買い物の事情を説明したところ
「そんなん買って用意して、おばあさんに早よ死ね言うてるようなもんや！そもそもあんたのおばあさんと、母親の私どっちが大事やねん‼あんたうちの嫁やろ‼」
ブッチ～ン…
「当然おばあちゃんです。他の嫁もらってください。」
頭にきて電話をきりました。
何でそもそもあんた呼ばわりされなあかんねん。
何様やねん！
こんな人とやっていけるわけない。
やっていけない。
やっていけない。
呪文のようにグルグルこの言葉が回っていました。
将来面倒みません
夜11時半頃起きて出勤する雅に、さっき起きたことは何も言わず、普段通り見送りました。
仕事に行く前に聞きたくない話だろうと思ったのと、あちらの出方を伺いたかったからです。
そして雅が帰宅。
謝られました。
「おかんが悪い。ほんまごめんな。耳鳴りするって言った翌日は仕事休んで来てくれると思っててんて。ほんで休みの日も来てくれへんから腹立ったって言ってたわ。さみしかったんちゃうかな？許したって。」
「あのねー、仕事始めたばっかりやのに、お義母さん耳鳴りするから休ませてくださいって会社に言える？」
「29年大事にしてくれた意識のないおばあちゃんと、3か月前に家族になったお義母さんの耳鳴り比べられて、どう思う？めっちゃ怒鳴られて、こんな不愉快な気持ちになったの初めてやけど。」
「ごめん、ピン子は何も間違ってないで。おかんには俺からまた話しに行くから。今回は大目にみたって。」
大目？いつも大目にみてますけど。と心の声が出そうになりながらも、雅に免じて黙っておきました。
きっと今までこのおかんは散々、人に迷惑をかけておきながら、結局お義父さんや雅が尻ぬぐいをしてきたのです。
お義父さんと雅は本人に謝らせることもせず、そうやっておかんを甘やかしてきたから調子にのって好き勝手やっていると気づきました。
私のおばあちゃんを侮辱したことは一生忘れない。
嫁が下手に出ているからと、遠慮なく行動する。
姑の方が自分の立場を分かっていない。
私は一人息子の大事な嫁ちゃうの？
老後の心配、今からせなあかんで。
と思った夜でした。